昔は会社の社員が社章バッジを付けるところは知名度がある大きな会社が多かったです。ですが、今ではネットで簡単に製作依頼ができるようになったため、起業すると共に社章バッジを製作する企業も増えてきました。
本記事では、そんな社章バッジにまつわる話や社章バッジの種類についてご紹介していきます。
社章バッジの起源について
現在のように企業の象徴として社章バッジが使われるようになったのは、明治時代の初め頃が起点とされています。
当時、軍隊では所属や階級を示すために「徽章(きしょう)」と呼ばれるバッジが用いられていました。
この徽章の文化が学校教育にも影響し、校章として学生の制服などに取り入れられたことが、企業における社章バッジの導入のきっかけにつながったと考えられています。
実は、「所属を示すしるしを身につける」という風習は、日本に古くから根付いている文化でもあります。たとえば、江戸時代以前には、各家が自らの家紋を大切にしており、衣服や武具などにその印を施すことが一般的でした。
このような慣習は、所属する集団への誇りやアイデンティティを表すものでもあります。
現代の社章バッジも、単なる装飾ではなく、企業とのつながりや信頼性を示すシンボルとして、自然に浸透してきたと言えるでしょう。
こうした風習は、日本人の文化的な感覚の中で自然と根づいてきたものであり、今でも多くの企業が大切にし続けています。
社章バッジには種類がたくさんある

社章バッジには色々な種類がありますが、仕上げ方法も様々な方法がそろっていて仕上がりが違います。
本エポ(研ぎエポ)仕上げだと金型でプレスしてからへこんだ部分を焼きつけて、色を仕上げます。焼き付け塗装してから表面を磨くことで輝きが出るため、表面は面一で凹凸感がないすっきりした感じになります。
ラッカー仕上げは金型でプレスしてへこんだ部分にラッカーを流します。色を入れた箇所が凹になって、それ以外の地金は凸文字に仕上がります。また、ラッカーエポと似ていますが、最後に透明のエポキシ樹脂を上へとコーティングし、表面が盛り上がったドーム型です。
これ以外の種類でも、ミガキホーニング・ダムシン・いぶし銀・印刷エポがあります。それぞれ仕上がり感が違うので、イメージにあった方法を選ぶのがポイントです。
社章バッジのメリット
社章バッジのメリットをご紹介します。
会社の信頼度、知名度が向上する
襟元に付いている小さな社章バッジは種類も豊富ながらメリットも多く、これがあることで会社の信頼度が上がります。
社章バッジは会社の知名度を上げる役割もあります。
新しいまだ無名の会社でも営業などでつけていることで、会社のことを認識してもらえるようになるでしょう。
ほかの社員の出入りが多い企業の場合、イベントで人が大勢集まると、自社の社員かの判断が難しくなることもあります。
そんな時にも社章を付けると遠方の支社の人間であっても、自社の社員だとわかり、区別がしやすいです。
社員の帰属意識を高める
社章バッジは社員の帰属意識を高めるアイテムとしても効果的です。
企業ロゴや理念が込められたデザインを毎日身につけることで、社員一人ひとりが会社の一員であるという意識を自然と持つようになります。
とくに新入社員や若手社員にとっては、社章バッジを付けることで「社会人としての自覚」や「会社に対する責任感」が芽生えるきっかけになることもあります。
さらに、社章バッジの色や形で役職やチームを分けている会社も多くあり、それによって社内での立場や役割を視覚的に伝えることができるのもポイントです。
これにより業務上の連携がスムーズになったり、イベント時にも混乱を避けやすくなったりします。
会社のブランディングにつながる
社章バッジには企業文化を外部にアピールするという役割もあります。
たとえば、社章バッジに伝統技法を取り入れた仕上げを施すことで、丁寧なものづくりや文化を大切にする企業姿勢をアピールすることができます。
ほかにも、シンプルで現代的なデザインのバッジなら、革新性やスピード感のある社風を印象づけることができるでしょう。
このように、社章バッジは単なるアクセサリーとしてではなく、企業のブランディングにも貢献していくことができると言えるのです。
社章バッジの注意点
社章バッジの注意点についても確認しておきましょう。
衣類を傷つけないよう取り扱いは丁寧に
社章バッジの留め具には安全ピンタイプやネジ式などの種類がありますが、取り付けや取り外しの際にはスーツやシャツを傷めないように注意が必要です。
とくに、ネジ式はしっかり固定できる反面、力加減を誤ると生地を傷めてしまうこともあります。
スーツに専用の穴が開いている場合は、そこに社章バッジを付けることで衣類を傷めにくくなります。
使用後のお手入れも忘れず
社章バッジは金属製のため、汗や皮脂が付着すると変色や劣化の原因になります。
使用後はやわらかい布で拭き取ってから保管することを心がけておくと、長く綺麗な状態を保つことができます。また、湿気の少ない場所で保管するのも長く綺麗さを保ち続けるポイントです。
社内ルールの確認も重要
社章バッジの取り扱いや紛失時の対応については、会社ごとにルールが定められている場合が多いです。状況によってはペナルティが発生することもあるため、入社時や支給時にしっかりと確認しておくことをおすすめします。
社章バッジを紛失してしまったら
社章バッジは、会社の顔といっても過言ではないので管理は重要であると言えます。
紛失してしまった場合は企業ごとに対処が違い、社則を確認するのが一番です。
場合によっては、始末書や新しく購入する費用が必要になるかもしれません。
もし紛失したバッジが悪用されて事故や犯罪が起きると責任を取らないといけないところもあるので、紛失しないように注意しましょう。
さらに、紛失や破損のリスクを減らすためには、保管方法にも気を配る必要があります。使わないときは専用ケースに入れておく、ロッカーや自宅に予備を置いておくなど、日常的な対策を取っておきましょう。
おわりに
本記事では、そんな社章バッジにまつわる話や社章バッジの種類についてご紹介しました。
社章バッジは小さくてあまり普段は気にしないかもしれませんが、実は企業の顔にもなり、付けていることで得られるメリットも多いです。
一見同じように見えても、仕上がり方法にもさまざまな種類があり会社のイメージなどに合わせて選ぶことが可能です。
社章バッジは非常に小さいため、紛失しないよう注意が必要です。紛失した際には、始末書や新たな購入費用などが掛かることもあります。
社章バッジを身につけることで、社員一人ひとりが会社の一員であるという自覚を持ちやすくなり、モチベーションの向上にもつながります。
企業にとってはブランディングや信頼獲得の一助にもなるため、導入を検討してみる価値は十分にあると言えるでしょう。
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